かすもりおしむら歯科・矯正歯科・口腔機能クリニック
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歯ってすごい!~構造・成分・動物の歯から学ぶ歯の不思議~

今回は、私たちの体の中でひっそりと、でも力強く働いてくれている「歯」について、ちょっと深掘りしてみたいと思います。


歯の構造

まずは、歯の基本的な構造から見ていきましょう。

歯は、大きく分けて歯冠と歯根の2つの部分からできています。

  • 歯冠:口の中に見えている部分で、食べ物を噛み砕く役割を担っています。
  • 歯根:歯茎に埋まっている部分で、歯を支える役割を担っています。


さらに、歯は3つの層で構成されています。

 

  1. エナメル質:歯の表面を覆う最も硬い部分で、虫歯菌の侵入を防ぐ役割があります。
  2. 象牙質:エナメル質の内側にある部分で、神経や血管が通っており、歯の感覚を伝える役割があります。
  3. 歯髄:歯の中心にある部分で、神経や血管が通っており、歯に栄養を供給する役割があります。


歯の成分

次に、歯の成分を見ていきましょう。

歯の主成分は、リン酸カルシウムです。 エナメル質は、リン酸カルシウムの中でも特に硬いハイドロキシアパタイトという ものでできています。

その他にも、フッ素コラーゲンなどが含まれています。

  • フッ素:歯の再石灰化を促進し、虫歯予防に役立ちます。
  • コラーゲン:象牙質の主成分で、歯の弾力性を保つ役割があります。


動物の歯

最後に、動物たちの歯を見ていきましょう。

動物の歯の画像

動物たちは、それぞれ異なる食生活を送っています。 そのため、歯の形や構造も様々です。

 

  • 草食動物:臼歯が発達しており、植物をすり潰して食べます。
  • 肉食動物:犬歯が発達しており、獲物を捕らえたり、肉を引き裂いたりして食べます。
  • 雑食動物:臼歯と犬歯の両方が発達しており、植物と肉の両方を食べます。

 

このように、動物たちはそれぞれの食生活に合わせて、歯を進化させてきたのです。


【強い歯の動物ランキング】

  • 1位 イリエワニ:現生する生物で最強の咬合力(約3185kg)
     
  • 2位 ホオジロザメ:海のギャングホオジロザメは303kg
     
  • 3位 カバ:陸上に住む哺乳類の中で最強の咬合力(約745kg)
     
  • 4位 ジャガー:ネコ科最強の咬合力(約620kg)
     
  • 5位 ゴリラ:噛む力は約537kg


人間の歯の力は男性は約60kg、女性は約40kgといわれています。



【歯の本数が多い動物】

カタツムリ

  • 歯舌(しぜつ)と呼ばれる非常に小さな歯がびっしり並んでいる
     
  • 一列ごとに約80本の歯が並んでおり、それが何百列もある
     
  • 歯舌は「噛む」と言うよりも、大根おろし器のような働きをする
     
  • 殻の元になるカルシウムを摂取するためにコンクリートも食べてしまうほど、強力な歯を持っている



ほかにも・・・

  • サメも多くの歯を持っています。ホオジロザメは約300本の歯を持っており、これらの歯は数列で並んでいます。
     
  • はオスは40本、メスは36本の歯があります。前歯で食いちぎり、奥歯ですりつぶすことで草を食べます。
     
  • ワニの歯は66本と言われています。ワニには臼歯がなく、獲物を押さえつけたり、飲み込める形に押しつぶしたりするために歯を使います。


【歯の本数が少ない動物】
  • カメは歯がない代わりに顎の肉が硬くなっている
     
  • アリクイはねばねばした舌でアリをくっつけて捕食する
     
  • シロナガスクジラには歯がありません
     
  • 陸生のゾウガメも歯がありません



歯は、食べ物を噛み砕くだけでなく、私たちの健康を維持するためにも、とても大切な役割を担っています。

歯の構造や成分、動物たちの歯について知ることで、歯に対する愛着も湧いてくるのではないでしょうか?

ぜひ、今回のブログを参考に、歯を大切にしてくださいね!



この記事を書いた人は中村区にある歯医者
かすもりおしむら歯科・矯正歯科・口腔機能クリニック 院長 押村憲昭