かすもりおしむら歯科・矯正歯科・口腔機能クリニック
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気がつけばギュッ… 頑張り屋さんのための「歯の食いしばり」と優しい付き合い方



今回のテーマは、なんだかちょっと力が入っちゃう言葉かもしれません。「歯の食いしばり」についてです。

「歯を食いしばる」って、なんだか一生懸命なイメージがありますよね。目標に向かって頑張っている時、集中して作業に取り組んでいる時、私たちは無意識のうちに、ぎゅっと奥歯を噛み締めていることがあります。それは、まるで心の中で「よし!」と気合いを入れているサインみたい。

でもこの頑張り屋さんな「歯の食いしばり」が、時々、私たちにちょっぴり困ったサインを送ってくることがあるんです。



あなたの歯は大丈夫? 食いしばりのサインを見つけてみよう

まずは、自分がどのくらい歯を食いしばっているのか、ちょっとチェックしてみましょう。もちろん、寝ている間のことはなかなか分からないけれど、日中のちょっとした瞬間に、気がつくことがあるかもしれません。

  • なんだか肩や首がこるなぁ…
  • 頭がズキズキすることが多いかも…
  • 朝起きた時、顎がだるい感じがする…
  • 歯の詰め物や被せ物が欠けたり、割れたりしたことがある…
  • 舌の側面に、歯の跡みたいなギザギザがある…
  • 無意識のうちに、奥歯をカチカチさせていることがある…

もし、いくつか当てはまるものがあったら、もしかしたらあなたは、知らず知らずのうちに歯を食いしばっているかもしれません。



なんで食いしばっちゃうの? その理由を優しくひも解く

どうして私たちは、そんなに一生懸命歯を食いしばってしまうのでしょうか? その理由は、ひとつだけじゃないみたい。色々なことが、私たちの心と体を通して、歯の食いしばりに繋がっているようなんです。

ストレスという名の雨雲

一番よく言われるのは、やっぱり「ストレス」かもしれません。仕事のこと、人間関係のこと、将来のこと… 私たちの周りには、色々な心配事やプレッシャーがいっぱい。心の中でモヤモヤしたものが積もると、それが体の緊張となって現れ、歯の食いしばりに繋がることがあります。

まるで、心に降った雨が、体という地面をぎゅっと固めてしまうみたいですね。


集中モードのスイッチ

何か一つのことに集中している時も、私たちは無意識に歯を食いしばることがあります。パソコンの画面を食い入るように見つめている時、細かい作業に没頭している時… 集中することで、体全体がキュッと引き締まるような感覚になるのかもしれません。

これは、頑張っている証拠でもあるけれど、ずーっとスイッチが入ったままだと、体も心も疲れちゃいますよね。


睡眠中の静かなる戦い

寝ている間の歯ぎしりや食いしばりは、自分ではなかなか気づきにくいもの。でも、朝起きた時の顎のだるさや、家族に指摘されて初めて気づくこともあります。睡眠中の食いしばりの原因は、ストレスや睡眠の質の低下、噛み合わせの問題など、色々なことが考えられています。

一日の疲れを癒すはずの睡眠中に、歯が静かに戦っているとしたら、なんだか切ない気持ちになりますね。


噛み合わせの小さなズレ

意外かもしれませんが、歯並びや噛み合わせのちょっとしたズレが、無意識の食いしばりを引き起こすこともあります。体がバランスを取ろうとして、特定の場所に力が入りやすくなるのかもしれません。

まるで、少しだけ傾いた積み木が、全体を不安定にしてしまうようなイメージです。



食いしばりが教えてくれること

歯の食いしばりは、私たちに色々なサインを送ってくれています。それは、体が「ちょっと無理してるよ」「休んでほしいな」と伝えているメッセージなのかもしれません。

だから、もしあなたが歯の食いしばりに気づいたら、どうか自分を責めないでくださいね。「あぁ、私、今ちょっと頑張りすぎてるのかな?」って、自分の心と体の声に、そっと耳を傾けてみてください。



食いしばりと、もう少し優しく付き合う方法

では、この頑張り屋さんな「歯の食いしばり」と、もう少し穏やかに、優しく付き合っていくには、どうしたらいいのでしょうか?


まずは「気づく」ことから

一番大切なのは、自分が歯を食いしばっていることに「気づく」こと。日中、ふとした瞬間に「あっ、また力が入ってる」と気づいたら、意識して力を抜いてみましょう。肩の力をふーっと抜くように、顎の力もゆるめてあげるイメージです。


温もりでホッと一息

温かいタオルで顎の周りをじんわりと温めてあげるのも、筋肉の緊張を和らげるのに効果的です。まるで、疲れた心を温かい飲み物でホッとさせるように、顎の筋肉も優しくいたわってあげましょう。


簡単ストレッチでリラックス

簡単なストレッチで、首や肩周りの筋肉をほぐしてあげるのもおすすめです。ゆっくりと首を回したり、肩を上下させたりするだけでも、ずいぶんと楽になりますよ。


寝る前のリラックスタイム

質の良い睡眠は、心と体のリラックスに繋がります。寝る前は、スマートフォンやパソコンの画面を見るのを避け、ぬるめのお風呂に入ったり、優しい音楽を聴いたりして、心身ともにリラックスできる時間を作りましょう。


ナイトガードという心強い味方

もし、寝ている間の歯ぎしりや食いしばりが気になるようでしたら、歯科医院で相談して、マウスピース(ナイトガード)を作ってもらうのも一つの方法です。ナイトガードは、歯にかかる負担を軽減してくれる、心強い味方になってくれます。


専門家の力を借りることも大切

もし、歯の食いしばりによる症状が辛いと感じたら、我慢せずに歯科医師や専門医に相談してみてください。適切なアドバイスや治療を受けることで、きっと楽になるはずです。



自分を大切にするということ

歯の食いしばりは、私たちが頑張り屋さんである証拠かもしれません。でも、頑張りすぎると、心も体も悲鳴を上げてしまいます。


だからこそ、時々は立ち止まって、深呼吸をして、自分を大切にする時間を作ってあげてください。美味しいものをゆっくり味わったり、好きな音楽を聴いたり、自然の中でリフレッシュしたり… 心が安らぐ時間を過ごすことが、体の緊張をほぐすことにも繋がります。


歯の食いしばりと上手に付き合いながら、もっと穏やかに、もっと自分らしく、毎日を過ごせますように。




この記事を書いた人は中村区にある歯医者
かすもりおしむら歯科・矯正歯科・口腔機能クリニック 院長 押村憲昭