近年、「歯を白くしたい」と考える方が増え、ホワイトニング歯磨き粉への注目が高まっています。市販されている製品の中でも特に人気が高いのが、ライオンの「ブリリアントモアW」とジーシーの「ルシェロホワイト」です。どちらも歯科医院でも取り扱われることが多く、「結局どちらを選べばいいの?」と迷う方も少なくありません。
今回は、この2つのホワイトニング歯磨き粉を成分や特徴、効果、使用感の面から比較し、あなたに合った選び方を解説します。
ホワイトニング歯磨き粉に求められる効果とは?
一般的に「ホワイトニング歯磨き粉」と呼ばれる製品には、歯を削って白くする作用はありません。歯科医院で行うホワイトニング(過酸化水素や過酸化尿素を使う施術)とは異なり、表面の着色汚れを落とすことで自然な歯の白さを引き出すことが目的です。
そのため、カフェイン飲料や赤ワイン、カレーなどによるステイン(着色汚れ)や、歯の表面に付着したプラークを落とすことが中心。歯の健康を守りながら白さを維持できるかが重要なポイントになります。
ブリリアントモアWの特徴
ライオンから発売されているブリリアントモアWは、薬用成分「ピロリン酸ナトリウム」と「ポリリン酸ナトリウム」を配合。これらはステインの原因物質を浮かせて落とす作用を持ち、優しく着色汚れを除去します。
特徴
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ステインを浮かせて落とす作用
研磨剤の力だけに頼らず、化学的に着色を落とすため、歯を傷つけにくい。 -
フッ素配合(1450ppm)
虫歯予防にも効果的。 -
香味が豊富
ペパーミント、アプリコットミント、シトラスミントの3種類から選べ、爽快感や使いやすさで好みを選べる。
使用感
泡立ちがよく、口の中に広がりやすいのが特徴です。すっきり感が強いため「磨いた後に爽快感が欲しい」という方に向いています。
ルシェロホワイトの特徴
歯科材料メーカーGCが開発したルシェロホワイトは、歯科医院でも積極的に推奨される製品です。研磨力が非常にコントロールされており、歯や歯肉にやさしい使い心地でありながら、効果的にステインを落とす点が評価されています。
特徴
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弱アルカリ性でステインを浮かせる
着色を落としやすくする環境を整える。 -
低研磨性で歯や歯肉に優しい
知覚過敏がある方やエナメル質を守りたい方でも安心して使える。 -
フッ素配合(950ppm)
虫歯予防効果あり。ただしブリリアントモアWより濃度は低い。 -
ナチュラルミント風味
香味は1種類ですが、刺激が少なくマイルドで使いやすい。
使用感
泡立ちが少なく、しっかりと歯面にペーストを行き渡らせながら磨くスタイル。落ち着いた味わいなので長時間ブラッシングにも向いています。
どちらを選ぶべき?
ブリリアントモアWがおすすめの人
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コーヒーや紅茶をよく飲み、ステインが気になる方
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磨いた後の爽快感が欲しい方
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虫歯予防も重視したい方
ルシェロホワイトがおすすめの人
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知覚過敏があり、強い研磨力が心配な方
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歯肉が弱い、優しい使用感を求める方
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泡立ちが少ない方が丁寧に磨ける方
どちらも優れたホワイトニング歯磨き粉ですが、大切なのは「自分の口腔環境や好みに合っているかどうか」。まずはどちらかを試し、自分にしっくりくるものを続けて使うのがおすすめです。
あなたの笑顔をより輝かせるために、ぜひホワイトニング歯磨き粉を上手に取り入れてみてください。
この記事を書いた人は中村区にある歯医者
かすもりおしむら歯科・矯正歯科・口腔機能クリニック 院長 押村憲昭