歯の健康は、体の健康と深くつながっています。世界中どこでも歯医者さんはありますが、日本と海外の歯医者さんを比べてみると、治療の仕組みや通い方、考え方に大きな違いがあるんです。
今回は「日本と海外の歯医者の違い」を、わかりやすくご紹介します。
1. 治療にかかるお金の違い
日本の場合
日本では健康保険が使えるので、虫歯や歯周病、入れ歯などの治療は通常3割負担で受けられます。お財布にやさしく、気軽に歯医者さんに通えるのが特徴です。
海外の場合
アメリカなどでは歯科治療は保険の対象外になることが多く、民間の保険に入っていないと治療費がとても高額になります。小さな虫歯治療でも数万円以上かかることもあり、「お金がかかるから歯医者に行けない…」という人も少なくありません。
2. 予防への意識の違い
日本では…
「歯が痛くなったら歯医者へ」という考えがまだまだ根強いです。定期検診やクリーニングを受ける人は増えていますが、まだ習慣としては欧米ほど広まっていません。
海外では…
北欧やアメリカでは「歯医者は予防のために行くところ」という意識が一般的。子どものころから半年に1回は必ず検診やクリーニングを受けるのが当たり前で、そのおかげで虫歯や歯周病のトラブルが少ない人が多いのです。
3. 治療の進め方の違い
日本の歯医者さん
1回の診療時間は比較的短く、何回かに分けて治療を進めていくことが多いです。これは保険制度の仕組みとも関係しています。
海外の歯医者さん
一方、海外では1回の治療時間が長く、まとめて治療するスタイルが多いです。日本なら3回に分ける治療を、1回で済ませてしまうこともあります。通院回数は少なくてすみますが、その分費用は高めです。
4. 設備や治療内容の違い
日本は歯科医院の数がとても多く、地域ごとに歯医者さんがたくさんあります。ただ、保険診療が中心のため、最新の機械や材料は自由診療に限られることもあります。
海外では自由診療が基本なので、最新設備やデジタル技術を取り入れた治療が広く行われていますが、やはり費用は高額になりがちです。
5. 歯に対する考え方の違い
日本では
「虫歯がないこと」が大切とされる一方で、歯並びや見た目の意識はまだそれほど強くありません。矯正治療は「特別な人がするもの」というイメージも残っています。
海外では
「きれいな歯並び=身だしなみの基本」という考えがあり、子どものうちから矯正をするのが当たり前。歯の白さにもこだわり、ホワイトニングを受ける人もとても多いです。
歴史の豆知識:抜歯は昔「見世物」だった!?
今では当たり前のように清潔な診療室で行われる歯の治療ですが、ヨーロッパの昔の時代には驚くような習慣がありました。
中世から18世紀ごろにかけて、まだ「歯医者さん」という専門職が確立していなかった頃、抜歯は市場やお祭りの広場で行われる「見世物」だったのです。
当時は理髪師(バーバー)や大道芸人のような人が「歯抜き師」として、人々の前で音楽や掛け声とともに抜歯を披露しました。観客にとっては怖いけれど面白い娯楽のひとつ。患者さんにはお酒を飲ませて酔わせ、麻酔代わりにしていたとも言われています。
もちろん、現在の歯科医療とは比べものにならないほど危険で痛みも強いものでしたが、この歴史を経て歯科は大きく発展してきました。
今は「痛みの少ない治療」が当たり前になっていますので、安心して通っていただけますよ。
かすもりおしむら歯科・矯正歯科・口腔機能クリニック 院長 押村憲昭