突然、
「ガリッとした感覚があった」
「口の中に何か違和感があると思ったら、銀歯が取れていた」
そんな経験はありませんか?
詰め物(インレー)や被せもの(クラウン)が取れるトラブルは、決して珍しいものではありません。しかし、取れた直後の対応を間違えると、症状が悪化したり、治療が大がかりになったりすることがあります。
今回は、
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詰め物・被せものが取れた時にまずすべきこと
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やってはいけないNG対応
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放置すると起こり得るリスク
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再治療の流れ
について、歯科的な視点で分かりやすく解説します。
詰め物・被せものが取れる主な原因
まず、なぜ詰め物や被せものが取れてしまうのでしょうか。主な原因は以下の通りです。
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接着剤(セメント)の劣化
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虫歯の再発(2次カリエス)
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歯ぎしり・食いしばり
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硬いもの・粘着性の高いものを噛んだ
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経年劣化による適合不良
特に多いのが、中で虫歯が進行していたケースです。見た目では分からなくても、内部で歯が脆くなり、結果として外れてしまうことがあります。
取れた直後にまずすべき正しい対処法
詰め物や被せものが取れた時、まず落ち着いて以下の対応を行いましょう。
① 取れた詰め物・被せものは捨てない
外れてしまったものは、できるだけきれいに保管してください。
状態によっては、そのまま再装着できる可能性があります。
ティッシュに包む、もしくは清潔なケースに入れて持参するのがおすすめです。
② 口の中はやさしく清潔に
外れた部分は、汚れが溜まりやすくなっています。
ただし、強く磨いたり、爪楊枝などで触ったりするのはNGです。
通常の歯磨きをやさしく行い、刺激を与えないようにしましょう。
③ できるだけ早く歯科医院を受診する
痛みがなくても、放置は禁物です。
時間が経つほど、虫歯の進行や歯の欠けが起こりやすくなります。
「取れただけだから大丈夫」と自己判断せず、早めの受診が重要です。
やってはいけないNG行動
意外とやってしまいがちですが、以下の行動は避けてください。
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市販の接着剤や瞬間接着剤で付ける
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取れたまま反対側で噛み続ける
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痛みがないからと放置する
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取れた部分を舌や指で頻繁に触る
特に市販の接着剤で付ける行為は非常に危険です。
歯科用とは成分が異なり、歯や歯ぐきを傷めたり、正しい再治療ができなくなったりする原因になります。
放置するとどうなる?考えられるリスク
詰め物・被せものが取れた状態を放置すると、次のようなリスクがあります。
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虫歯が急速に進行する
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歯が欠けてしまう
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神経に近づき、強い痛みが出る
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最悪の場合、神経を取る治療が必要になる
特に被せものが取れた歯は、歯質が少なくなっているケースが多く、非常にデリケートです。早期対応が、歯を守る大きなポイントになります。
歯科医院ではどんな治療をするの?
歯科医院では、以下の流れで対応します。
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取れた原因の確認
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虫歯や歯の状態のチェック
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再装着が可能か判断
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必要に応じて再治療
状態が良ければ、その日のうちに再装着できることもあります。
一方で、虫歯が進行している場合や適合が悪くなっている場合は、新しく作り直す必要があります。
再発を防ぐために大切なこと
詰め物・被せものが取れたことを「トラブル」で終わらせず、再発を防ぐ視点も大切です。
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定期的な歯科検診
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歯ぎしり・食いしばりへの対策(ナイトガードなど)
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適切なセルフケア
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違和感を感じたら早めに相談
「取れた=治療の失敗」ではありません。
今のお口の状態を見直すサインと捉えることが、長く歯を守ることにつながります。
取れたら“自己判断せず、早めに相談”
詰め物・被せものが取れた時に大切なのは、
慌てず・触りすぎず・早めに受診することです。
正しい対処をすれば、歯へのダメージを最小限に抑えることができます。
少しでも不安があれば、遠慮なく歯科医院にご相談ください。
この記事を書いた人は中村区にある歯医者
かすもりおしむら歯科・矯正歯科・口腔機能クリニック 院長 押村憲昭
