春になると、多くの方を悩ませる「花粉症」。くしゃみや鼻水、目のかゆみといった症状はよく知られていますが、実は花粉症はお口の健康にも影響を与えることをご存じでしょうか。
今回は、花粉症と歯科の関係について、歯科医院の視点からわかりやすく解説します。
花粉症になると「口呼吸」が増える
花粉症になると鼻づまりが起こり、無意識のうちに口呼吸が増える方が多くなります。
口呼吸になると、お口の中は次のような状態になります。
・口の中が乾燥する
・唾液が減る
・細菌が増えやすくなる
本来、唾液には細菌を洗い流す自浄作用があります。しかし口が乾いてしまうと、この働きが弱くなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
花粉症の季節になると、
「歯ぐきが腫れる」
「口の中がネバネバする」
といった症状が出やすくなるのは、このためです。
花粉症の薬で「口が乾く」ことも
花粉症の治療でよく使われる抗ヒスタミン薬には、副作用として「口の渇き」が出ることがあります。
口が乾燥すると、次のようなトラブルが起こりやすくなります。
・虫歯
・歯周病
・口臭
・口内炎
特に歯周病は、唾液の量が減ることで細菌が増えやすくなり、歯ぐきの炎症が悪化しやすくなります。
花粉症の季節だけ歯ぐきの調子が悪くなる方は、口腔内の乾燥が原因の可能性もあります。
花粉症の季節は「歯みがき」がとても大切
花粉症の時期は、いつも以上に丁寧な口腔ケアを心がけることが大切です。
ポイントは次の3つです。
①歯みがきを丁寧にする
口呼吸になると細菌が増えやすくなるため、歯みがきはいつも以上に丁寧に行いましょう。
特に
・歯と歯ぐきの境目
・奥歯のかみ合わせ
・歯と歯の間
は汚れが残りやすい部分です。
デンタルフロスや歯間ブラシも併用すると、より効果的です。
②こまめに水分補給をする
お口の乾燥を防ぐために、こまめな水分補給を心がけましょう。
唾液の分泌を促すためには
・水
・お茶
・キシリトールガム
などもおすすめです。
③鼻呼吸を意識する
可能な範囲で鼻呼吸を意識することも大切です。
花粉症で鼻づまりがある場合は
・耳鼻科での治療
・花粉対策
・加湿
などを行うことで、口呼吸を減らすことができます。
子どもの花粉症は歯並びにも影響することがある
花粉症による慢性的な口呼吸は、子どもの歯並びや顎の成長にも影響することがあります。
口呼吸が続くと
・上あごが狭くなる
・出っ歯になりやすい
・歯並びが乱れやすい
といったリスクが高くなるといわれています。
そのため、小児歯科では鼻呼吸の習慣をとても大切にしています。
もしお子さんが
・いつも口が開いている
・寝ているときに口呼吸
・口が乾きやすい
といった様子がある場合は、一度歯科医院で相談するのもおすすめです。
花粉症の季節こそ歯科検診を
花粉症の時期は、お口の環境が乱れやすくなります。
そのため
・歯石の除去
・歯ぐきのチェック
・クリーニング
などを行うことで、虫歯や歯周病の予防につながります。
歯科医院での定期検診は、お口の健康を守る大切な習慣です。
花粉症の季節はお口のケアを意識しましょう
花粉症は、鼻や目の症状だけでなく、お口の健康にも影響を与える可能性があります。
特に注意したいポイントは
・口呼吸による口腔乾燥
・花粉症の薬による口の渇き
・細菌の増加による虫歯・歯周病
です。
花粉症の季節こそ、
・丁寧な歯みがき
・水分補給
・定期的な歯科検診
を心がけ、お口の健康を守っていきましょう。
気になる症状がある場合は、どうぞお気軽に歯科医院へご相談ください。
この記事を書いた人は中村区にある歯医者
かすもりおしむら歯科・矯正歯科・口腔機能クリニック 院長 押村憲昭
