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大人の予防処置のQ&A

歯石をとるのは痛いですか?

痛みの感じ方には個人差があります。歯ぐきの上に付いた歯石を除去する場合はほとんど痛みを感じませんが、歯ぐきからの出血や炎症がある場合、歯周ポケットに沈着した歯石を除去する場合は痛みを伴うこともあります。加齢や歯周病、歯ぎしり、食いしばりなどで歯ぐきが下がっている方、知覚過敏の方なども痛みを感じやすいでしょう。こうした場合は麻酔などの処置を行いますのでご安心ください。

どんな人が歯周病になりやすいですか?

日頃の歯みがきに問題があると歯周病になりやすいです。そもそも歯みがきが習慣になっていない方はもちろん、磨き残しが多い方も歯周病のリスクが高いといえます。歯並びや噛み合わせの悪さも影響します。歯ぎしり、食いしばりも、歯や歯ぐきに負担がかかるためよくありません。喫煙は歯周病菌への抵抗力を低下させ、口呼吸は口腔内を細菌が繁殖しやすい環境にしてしまいます。このほか、糖尿病の方、妊娠や更年期など、ホルモンバランスが崩れる時期の女性も歯周病のリスクが高まります。

歯周病は遺伝しますか?

歯周病そのものが遺伝することはありません。ただし、歯周病の要因が遺伝することはあります。免疫力が低いと歯周病にかかりやすく、重症化しやすいとされているため、重度の歯周病の家族がいる方は注意しましょう。遺伝ではありませんが、家庭内感染も気をつけましょう。子どもへの口移し、箸やストローの共有などにより、歯周病が感染することもあります。まずは周囲の大人がケアをして歯周病菌がいない口腔内の環境をつくっておくことが大切です。

たばこと歯周病は関係ありますか?

関係あります。たばこに含まれるニコチンは、歯ぐきの血流を悪くして、酸素や栄養が行き渡らないようにします。その結果、歯周ポケット内の酸素が不足して歯周病菌が繁殖しやすくなってしまうのです。喫煙により免疫力、抵抗力が低下することも歯周病の進行につながります。

口臭がある気がします。
歯周病の可能性はありますか?

誰にでも口の中の臭いはあり、正常なものは生理的口臭と呼んでいます。一方、他人に不快感を与える口臭もあります。その大きな原因が歯周病です。しっかりと歯を磨いているつもりでも磨き残しはあるもので、歯垢、歯石が溜まると歯周病が進行してしまいます。初期は自覚症状がないため、気になる方は一度歯周病の検査を受けてみるのが良いでしょう。

妊娠中に歯周病にかかりやすいってほんとですか?

妊娠するとつわりや体調不良で歯みがきが疎かになることがあります。そのため歯垢や歯石が溜まりやすく、歯ぐきに炎症が起こりやすいのです。そもそも妊娠中は女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が増え、出血や炎症を起こしやすい状態のため、歯周病のリスクが高い時期といえるでしょう。

歯磨きをしていても歯周病になりますか?

予防の基本となる歯みがきですが、どうしても磨き残しがあり、歯垢、歯石は溜まってしまいます。歯周ポケットの中にも歯石が溜まると、歯周病が進行してしまいます。歯周病を予防するためには、正しい歯みがきと歯石を除去することが重要です。歯科医院ではブラッシング指導や専用器具を用いた歯石除去を行います。ご家庭でのケアと歯科医院での定期健診、どちらも疎かにしないことが、歯周病を予防するためのポイントです。

どのくらいおきに歯石とりするのがいいの?

歯垢が硬化した歯石の付着は、歯みがきの仕方、食事、間食、唾液の分泌などにより個人差があります。一般的には3カ月に1度のペースをおすすめしています。ただし、歯周病が進行していたり、すぐに歯石が付着してしまう方は頻度を上げた方が良いでしょう。歯周病は全身の疾患とも密接に関わるため、全身の状態を踏まえて頻度を検討することもあります。